なんか十両がとんでもないことになっとる! ~10日目終わりに気付いたこと~

1.気付いちゃったもんなあ(笑)

2017年5月23日、火曜日。

仕事を終えての帰り道、いつものように、スマホで大相撲の取組結果を見ていたのです。

白鵬が高安を破り、日馬富士と共に全勝をキープし、1敗は無く、稀勢の里が敗れ、照ノ富士が勝ち越した、などと、ひとつひとつ確認していました。

そして、十両の取組結果に移ったのですが…

そこで気付いてしまったのです。

気付いてしまったので、これは書くしかない!と思ったのです。

2.空前絶後?の珍現象

夏場所は、10日目を終えました。

この時点での、十両力士の成績をご覧下さい。

まずは東方。

佐田の海 6勝4敗

千代丸 5勝5敗

臥牙丸 6勝4敗

錦木 6勝4敗

英乃海 5勝5敗

千代皇 6勝4敗

朝乃山 5勝5敗

青狼 5勝5敗

千代鳳 6勝4敗

力真 4勝6敗

照強 3勝7敗

竜電 7勝3敗

誉富士 6勝4敗

明生 5勝5敗

何となく、言わんとしていることが分かるのでは?

続いて西方。

大砂嵐 1勝9敗

旭秀鵬 6勝4敗

旭大星 5勝5敗

山口 5勝5敗

東龍 5勝5敗

剣翔 5勝5敗

奄美 5勝5敗

安美錦 5勝5敗

琴恵光 5勝5敗

天風 4勝6敗

里山 5勝5敗

北太樹 6勝4敗

旭日松 5勝5敗

貴源治 3勝7敗

改ページで見えづらくなってたらごめんなさい。

さて、幕内は、2横綱が10戦全勝です。

十両は、全勝がいません。1敗も、2敗もいません。

そして3敗力士は…

竜電、ただひとりです!

(逆に、負け越したのも大砂嵐だけ、3勝7敗も2人しかいないんですけどね。)

いやあ、ひどい、もとい、すごいですよね。大混戦です。

10日目の時点で、5勝5敗が14人!

28人中14人、ってことは、ちょうど5割です。

殊に、西方の7人連続、は壮観ですらあります。

調べたことは無いし、調べるつもりもありませんが、これは間違いなく、前例の無い現象でしょうね。

3.イメージと異なっていた十両優勝成績

ところで、多分、私だけではないと思うのですが、十両って、かなり早い段階から星のつぶし合いが始まって、次元の低い優勝成績になることが多い、というイメージがあります。

いつ頃だったかは忘れましたが、大相撲中継の中でも、十両優勝の成績の低さについて親方やアナウンサーが苦言を述べる、という場面が多かった時期が確かにありました。

そこで、「最近はどうなんだろう?」と思って調べてみたんですが、これが、私的には意外な結果だったのです。

それでは、過去5年あまりの十両優勝力士とその成績です。

なお、四股名は優勝当時のものとし、決定戦だったのか否かは省きます。

調べるの大変なんで(微笑)。

H29年 3月 豊響 10勝5敗

H29年 1月 大栄翔 12勝3敗

H28年11月 佐藤 12勝3敗

H28年 9月 大輝 12勝3敗

H28年 7月 天風 13勝2敗

H28年 5月 千代の国 12勝3敗

H28年 3月 大砂嵐 13勝2敗

H28年 1月 英乃海 11勝4敗

H27年11月 正代 13勝2敗

H27年 9月 松鳳山 13勝2敗

H27年 7月 御嶽海 11勝4敗

H27年 5月 鏡桜 12勝3敗

H27年 3月 富士東 12勝3敗

H27年 1月 北太樹 13勝2敗

H26年11月 時天空 12勝3敗

H26年 9月 栃ノ心 15勝0敗

H26年 7月 栃ノ心 13勝2敗

H26年 5月 逸ノ城 11勝4敗

H26年 3月 豊真将 14勝1敗

H26年 1月 千代丸 13勝2敗

H25年11月 千代鳳 13勝2敗

H25年 9月 照ノ富士 12勝3敗

H25年 7月 遠藤 14勝1敗

H25年 5月 琴勇輝 13勝2敗

H25年 3月 旭秀鵬 12勝3敗

H25年 1月 貴ノ岩 12勝3敗

H24年11月 佐田の富士 14勝1敗

H24年 9月 常幸龍 11勝4敗

H24年 7月 千代の国 11勝4敗

H24年 5月 玉飛鳥 12勝3敗

H24年 3月 皇風 12勝3敗

H24年 1月 千代大龍 13勝2敗

改ページで見えづらくなってたらごめんなさい。(くどい!(笑))

どこからを低レベルと見るか、によって見解が異なってきますが、私は、もっと4敗以上の割合が多いかな、と思っていました。

が、度数をまとめると、

10勝5敗 1

11勝4敗 5

12勝3敗 12

13勝2敗 10

14勝1敗 3

15勝0敗 1

計 32

となって、4敗または5敗は、合わせて2割に満たなかったんですよね。

いやあ、イメージだけで語んなくて良かったなあ(笑)。

なお、栃ノ心の全勝優勝は、十両では史上5人目だったんだとか。(他では北ノ富士など。)

4.今後は低レベルになっていく?

ここまで、十両の優勝成績が思っていた以上に好成績だった、という方向で書いてきたのですが、ここでひとつ気になることが。

先程の度数分布で、10勝5敗が1例あったのですが、それは先場所のことでした。

過去に遡っても、平成21年11月場所以来(因みに北太樹)の低レベルだったんですね。

そこへもってきて今場所、現時点で3敗が1人しか残っていない状況、と考えると…

あるいは、今後しばらくは、4敗以上の低レベルの優勝争いが続くのではなかろうか? などと思ってしまいます。

幕内から下がってきた力士が実力を発揮していなかったり、幕下から上がってきた気鋭たちが勢いを削がれたりして、よく言えば実力伯仲、悪く言えばドングリの背比べ、という状況になると思うんですが…

やっぱり、後者の趣きですかね。寂しいことです。

来場所以降、この憂いというか良くない想像を打ち壊してくれるような、レベルの高い優勝争いを見せてほしいものですね。

そして、とりあえずは残り5日間、すべて勝って終わる十両力士が、何人も出て来てほしいと思います。

5.終わりに

今回は、十両の団子状態がちょっと滑稽に思えたので、いつも以上にユーモラスな感じを出してみました。

これでもし、竜電が3敗のまま優勝したら、私は竜電のファンになろうと思います!

今はまだ、顔も分からないけれど(微笑)。

それではまた。

最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。