惜別の記事を書く ~キキアシさん、ブログ止めるってよ!(悲)~
彼は、その記事に、共通ジャンルを設けませんでした。
彼は、密やかに、ブログを収めようとしたのかもしれません。
よって、私がこの記事を書くことは、彼の本意に逆らうものかもしれません。
しかし、書かずにはいられませんでした。
彼のブログを愛した人たちが、このことに気が付いていないかもしれない、と考えた時、私は、この記事を書く決心をしました。
彼が多くの記事を掲載した「Jリーグ」のカテゴリーに私の記事を載せることで、このことに気が付いていないかもしれない多くの人に、愛すべきブログの休止を伝えることができるのではないかと、そう思いました。
2017年3月26日。
「キキアシワアタマ」の著者、sanbagarasu さんが、スポナビブログの休止を発表されました。
ここからは、「キキアシさん」と呼ばせていただきますが。
彼のブログは、破天荒というか、かなり強気な物言いが目立つ記事が多く、私なぞはかなりハラハラしながら読ませて頂いていました。
そして、キキアシさんご自身がおっしゃっていますが、彼の立ち位置は「アウトロー」であり、熱い議論を好まれる方でした。
結果、時には炎上してしまうこともありましたが、最近はそのようなことも減り(私見)、熟練の文章で、多くのファンを獲得してこられた方でした。
私は、キキアシさんのブログには、2つの美点があったと思っています。
1つは、「物議を醸すようなコメントを書きながらも、読み手に不快感を与えない」という、書き手としての腕の高さでした。
きわどいことを書きながらも、そこはかとなくユーモアを感じさせる文体。
正に、手練れの成せる技であったと、私は感服しているのです。
そしてもう1つは、キキアシさんの、ご自分の言葉に責任を持ち、コメントの検閲や削除をせず、常に門戸を開いておられる潔い態度、でした。
最近、稀勢の里の逆転優勝に際して、称賛の麗句を重ねた記事を書かれた方がいて、多くの共感を集めておられるのですが、その執筆者は、そうした彼のブログに寄せられたコメントに対して、この2ヵ月間、返答をなさっておりません。
記事の内容に感動して、または意見を伝えようとして、貴重な時間を割いてコメントしてくれた方に対しては、自分も同様に時間を割いて、返信等の応対を行うのが筋ではあるまいか。
少なくとも私はそう考えています。
読んでくれる人あってのブログです。
何か信念等があって、事前に「返信いたしません」と宣言しておられる場合はその限りではありませんが、さもなくば、多少は時間がかかってもいいから、コメントを頂いた方へは、丁寧に応対するべきだと思います。
(忙しいから返事を書けないとか言うのは、言い訳に過ぎません。)
このことを踏まえて、キキアシさんのブログを読み返してみて下さい。
どんなに批判的なコメントであっても、キキアシさんはそれを貴重な意見だと捉えておられます。
肯定したり納得したりすることもあるし、反論を加えることもあり、火に油を注いでしまうこともありましたが、どんなコメントであっても、キキアシさんは真正面から受け止めておられた。その信念を貫いておられたのです。
どんなに多くの共感を得て、素晴らしい評価を受ける記事であっても、「書き手に、読み手と正面から向き合う意図がない」のであれば、私は、「どんなコメントにも正面から向き合う意図を持った書き手」の方に、高い評価を与えてあげたいと思います。
私がいつも、少ないながらも私の記事にコメントして下さる方に対して、即日とはいかないまでも必ず返信を返すようにしているのは、キキアシさんの受けて立つ姿勢を大いに見習ってのことなのです。
キキアシさんはどうやら、褒められることには慣れておられないらしいです(微笑)。
私のここまでの文章も「ちょっと褒め過ぎなんじゃないか」とか言って、こそばゆい感じで読んでおられるんじゃなかろうか、と想像したりもします。
もちろん、キキアシさんの記事のすべてに共鳴できるという訳ではありません。
ぶっちゃけ、「これはマネしない方がいいなあ」と思う部分も無きにしもあらず、です。(ごめんなさいね。)
それに、正直なところ、私は、自分のブログを炎上させたくはありません(笑)。
さらに、私は「読み手に不快感を与えない」ことに関しては自信がありますが、「物議を醸す」記事を書き切るだけの度胸や技量はまだありません。
その意味で、私のブログは、キキアシさんの進路とは異なる方向に向いている、と言えます。
しかし、キキアシさんの文章の巧みさ、その技術は見事だと思います。
彼の文体は、実際、安易にマネできるようなレベルではありません。
キキアシさんでなければ書けない文章が、沢山ありました。
そんな文章を、スポナビブログでは読めなくなってしまうんですね…
スポナビブログがまた寂しくなるなあ、と、私は残念な思いです。
しかし、キキアシさんが「次のステージに進もうと思います」と決めたことですから、私は、その姿をただ見送ろうと思います。
最後に、最初で最後の私のコメントに返信して頂き、この場を借りて、ありがとうございました。
方向性が違う、と思っていたキキアシさんから頂いた評価は、とても嬉しかった。
なので、キキアシさんの最後の記事と2つのコメントは、WEBページごと保存させていただきました!
時々読み返して、ブログを続ける力にしたいと思います。
キキアシさんの門出に幸多からん事を!
最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。