なかなか思う通りにはいかないが、こんなもんじゃないはずだ!と思った開幕戦 ~新潟戦レビュー~
0.まえがき
この記事のアドレスを見ていただけるとすぐに分かるのですが、この度、当ブログのシリアルNOが200に到達しました!
ブログを始めてまもなく3年。
1ヵ月以上空いたことも何度かありましたが、どうにかここまで続けてこれました。頑張りました(笑)。
私のブログは人畜無害なブログなので、刺激を求める方には向かないかもしれませんが、そんな方々も含めて、皆さまに安心して楽しんでいただけるような、そんな方向性をキープしつつ、これからも続けていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします!
1.私にとっても開幕戦
2017年2月25日、土曜日。
晴天のビッグアーチにて、今年のJ1開幕戦、広島-新潟戦が開催されました。
トヨタプレミアカップの雑感を書いてはいますが、正式なレビューは年末の天皇杯(鹿島戦)以来。
私にとっても「開幕戦」です。
いつものように、メモとシャーペンとを用意して、この日はパソコンでの地上波観戦でした。
2.最終戦のリベンジへ
この新潟戦は、昨年のJ1最終戦と同じカードになりましたが、私にとってはリベンジがかかる試合でした。
というのが、その試合、テレビの前でレビューモードで観戦していたのですが、他の試合(優勝争い)に気を取られ、満足にメモを取れなかったわけなのです。
もちろん、レビュー掲載計画もオジャンに。
テレビ観戦してレビューを書けなかった2つ目の試合になってしまったのでした。(1つ目はいつぞやのG大阪戦。)
今度は、目移りする他の試合(放送)がありません。DAZNも契約していませんしね。
今度こそ、しっかりとレビューを載せるぞ!という意気込みでした。
3.目新しすぎるメンバー
試合前のメンバー発表を見て、同じような感想を持った方が多いと思うのですが、変わりましたねえ。
大本営(中国新聞)でも既報でしたし、故障者が多いという事情もありました。
が、それにしても、目新しい顔ぶれでしたね。
昨年のJ開幕戦のメンバーと比べてみたのですが、その時のスタメンのうち、実に5名がメンバー外または移籍で、今年の開幕戦に居ないのでした(卓人、ササショー、カズ、シバコー、寿人)。
ベンチメンバーを見ても、増田、ボムくんがレンタル、浅野が海外移籍、さらにウタさんも去就不明(正式リリースなし)ということですからね…
よって、昨年の開幕戦でメンバー入りしていなかった9名が、新たに名を連ねています。
すなわち、廣永、フェリペ、稲垣、森島、工藤(以上スタメン)、中林、野上、壮也、皆川、の9名。
GKなんて、2人とも変わっていますからねえ。
サンフレッチェの開幕戦のメンバーがここまで入れ替わったことなんて、近年ではまれなのではないかと思いました。
但し、それ故の楽しみも大いにありましたね。
特に森島は、昨年のFCソウル戦で躍動した印象があるので、非常に楽しみでした。
4.硬さ
本田望結ちゃんのキックイン・セレモニーを経て、いよいよ試合が始まりました。
試合前の望みとして、キャンプで取り組んできた「積極的な守備」と「切り替えの速さ」を、「本番」の試合の中で明確に見せてもらいたい、ということがありました。
そんな思いで見守っていたのですが、開始から5分、「何かしっくり来ないね…」と独り言が出てしまいました。
新潟が積極的にアプローチしてきたことも一因でしょうが、広島の「狙いのサッカー」が、そこまではほぼ、形になりませんでした。
そして逆に、新潟に決定的なチャンスを2度も与えてしまいました。
ポストのご加護他によって危うく失点は逃れましたが、とにかく、立ち上がりのサンフレッチェは、硬かった。
5.煮え切らない感覚
前半15分頃まで、稲垣のチーム初シュートこそ生まれたものの、チャンスらしいチャンスを創出できなかったサンフレッチェでしたが、ようやく、両翼からの攻め手を見せて、少しずつ劣勢を立て直す雰囲気を醸し出すようになりました。
また、20分過ぎになって、これもようやくという感じで、高い位置でボール奪取に掛かる複数の動きが1つ観られました。
こうして、25分ぐらいからイニシアチブを取り始めたように、私の目には映ったのですが、新潟の統率された攻守の前に、決定的なチャンスを作るまでには至りませんでした。
前半終了近くになって、大分つなげるようになってきたのですが、そのままハーフタイムに突入。
上手くいっている、という前半ではなかったと思いました。
6.痛手
後半に入り、前半よりは少し上向き加減な立ち上がりを見せている、と思っていた矢先。
カシッチが傷んでタッチ際で治療を受ける映像が、瞬間的に流れました。
特に接触があったような覚えはなかったのですが、結局、左もも裏の痛み、ということで途中交代になってしまいました。
今日になって、「右」ハムストリングス筋損傷で全治6週間、という診断結果が、クラブから発表されました。
シーズン前から絶好調をアピールしていたカシッチの離脱は、正に好事魔多し。
後々に響きそうで、残念という他ありません…
7.それはセットプレーから生まれた
攻から守への切り替えの速さが徐々に目立ってきていた、後半12分でした。
右サイドからのCK、蹴るのはフェリペ。
この試合、その時点まで、セットプレーではまともに蹴ることがなかったフェリペでした。
前半のCKはショートコーナーばかりでしたし、ゴール前でのFKも、フェリペが蹴ると見せかけての塩ちゃんでしたし。
(思わず「塩ちゃんかい!」って突っ込んでしまったほど。)
そのフェリペが、初めて真っ正直に蹴ったCKは、ミズの頭にピタリと合いました。
そして、ミズの強烈なヘディングシュートを、GK守田が弾いたところに、工藤が詰めていました。
すごく久しぶりに観たような気がした、サンフレッチェのCKからの得点でした。
私にとっては意外な形で、広島が一歩リードしたのでした。
8.裏一発に沈む
先制点の効果は全くもって絶大で、後半20分辺りになると、ハッキリと広島優勢の色合いが強くなりました。
新潟もチャンスがないわけではなかったのですが、広島に勢いが出てきたため、やや押され気味な感じ、に見えたのです。
森島がキレキレのドリブルで新潟守備陣を切り裂き、クロスバーに直撃するシュートを放った瞬間が、この試合のハイライトでした。
そして、痛恨の同点被弾は、その約2分後でした…
始まりは、最終ラインからのロングフィードでした。
工藤がチェックに行きますが、届く直前にボールが放たれます。
ラインを上げに掛かっていたミズの裏へと向かったボールを、中央からクロスして抜け出したホニが、千葉ちゃんのチェックをかいくぐるクロスボールにつなげます。
必死にクリアしようとするミズでしたが成らず、こぼれ球に反応した田中達也に決められてしまったのでした。
9.必死さが伝わった最後のせめぎ合い
その時点で、後半は残り20分弱。まだまだ、互いに勝利を諦める時ではありませんでした。
広島は、1万7千人を超えるホームの観客の前で、勝利を見せようと必死でした。
そして当然、新潟も。
後半37分、やや気の毒な形で2枚目のイエローを受け、矢野貴章が退場すると、11名の広島がボールをほぼ支配して攻め立てました。
が、新潟も必死に防戦して、少なくとも勝ち点1は死守しようと試みていました。
高卒ルーキー原輝綺の、脚をつりながらの奮戦もあり、新潟が守り抜く形で、試合は1-1の引き分けに終わったのでした。
10.伊達に14年間もJ1張ってない ~新潟へのエール~
今回はいつも以上に、広島のことを重点的に書いているのですが、この章は新潟について触れようと思います。
冒頭の方で、広島のメンバーが変わった、という話をしましたが、新潟も、昨年と比べて「所属選手」が10数名入れ替わっているそうです。
その大きく様変わりしたメンバーを統率するのが、新監督の三浦文丈氏です。
個人的に、サカつくシリーズで大変お世話になったのですが(笑)、もちろん、横浜マリノスやFC東京などで活躍した好選手でした。
J1のトップチームでの指揮は初めてですが、2013年から2年間、新潟のコーチを務めたことがあるという経験値は、監督としてのアドバンテージになりそうです。
実際、この試合の新潟は、チームとしてのまとまりを見せていました。
就任から短期間で、よくこの体制を作り上げたものだ、と感心しています。
ハードワークできる選手たちに加え、ホニという逸材を擁して、久々に上位を窺えるチームに仕上がりそうな気がします。
思えば新潟は、ポイチさんや千葉ちゃんの「古巣」ですし、広島が初めてJ2で戦った2003年に、川崎を含めた優勝争いを繰り広げた「仲」でもあります。
そして、その際にJ2優勝で昇格して以来、一度もJ2落ちすることなく、J1の座をキープしてきました。
広島は再びJ2落ちを体験した、にも関わらずです。
ヤフコメ等で新潟を蔑むコメントを見ると、「なあんにも分かっちゃいないんだな」と鼻で笑ってやりたい衝動に駆られます。
気候的には決して恵まれていませんが、伊達に14年も連続でJ1を張っていないのが、アルビレックス新潟というクラブの「実力」。
私はそう思っています。
ヤンツー絡みであれこれありましたが(微笑)、元々、応援したいチームの1つ、アルビレックス新潟。
上位進出、そして優勝も狙って、躍進してほしいと思います。
(次の対戦が、そういう攻防戦になればいいですね。)
11.「こんなもんじゃない!」と思った試合だった
広島の話に戻ります。
最初の方にも書きましたが、私がこの試合で楽しみにしていたのは、「積極的な守備」と「切り替えの速さ」を見ることができること、だったのですが、この試合は、残念ながらその期待を満足させるものではなかったようです。
試合の最初に後手を踏んだという展開的なものが要因なのかもしれませんが、私の考えでは、マイボールの取られ方が良くなかったためではないだろうか、と。
この試合、放送席の木村和司さんや森崎浩司アンバサダーから、「選手の連携がまだまだである」という趣旨の発言があったと思うのですが、私は、それ以上に個々のミスが多かったことを指摘したいと思います。
攻撃に向かおうとするところでのパスミスやトラップミスにより、準備ができない状態で相手ボールになるので、前から取りに行く場合の態勢がうまく取れなかったんじゃないでしょうか。
一方、初戦ということで硬さがあり、若干消極的な面があったとも言われていますよね。
ポイチさんが「もっと選手たちに働きかければ良かった」と悔やんでおられましたが、私は、そういう守りに入るような感じはあまり受けなかったです。
あるとすれば、それはやはり、「プレシーズンと本番は違う」というひと言に尽きるのではないかと、私はそう思いました。
(和司さんも同様のことを仰っていたので、全面的に同意したのでした。)
あと、フェリペや稲垣といった新加入の選手については、工藤も含めて、「まだまだこんなもんじゃない」感を強く思いました。
無論、彼らへの期待は大きいし、毎試合、実力を発揮してもらわないといけない訳ですけどね。
それでも、得点した前後に、フェリペと森島の位置が入れ替わっていた時間帯があったように、得点を取るために彼らも色々と工夫しているという部分も見えました。
その意味では、このチームにはまだ伸びしろが残っている、という言い方もできると思うのです。
12.躍進の萌芽
ちょうど名前を出したのでさらに触れますが、リーグ初先発を果たした2年目の森島ですが、かなり歯ごたえのあるプレーを随所に見せてくれましたよね。
特に、最大の見せ場ともなったあのドリブルは鋭く、今後の武器になりそうです。
本来はボランチの彼がシャドウの一角として使ってもらった訳ですが、そういう意味では、ジュビロで修行中の川辺と役割が被ってくるのではないかと。
また、同期の長沼にとっても、森島の活躍は刺激になったに違いないですし、そうしたチーム内での争いによって、個々やチームの力を底上げしてほしい、と、私は期待してやみません。
あと1つ特筆したいのですが、何と、ミカがフル出場を果たしました。
御年、37歳のベテランが、違和感のために少し大事を取ったりもしましたが、キャンプから好調を維持していたことは、実に素晴らしいことですよね。
ミカには、今年で最後だなんて言わず、可能な限り長く勤めてもらいたいし、壮也の壁として立ちはだかってほしいです。
13.今日の𠮷松さん(笑)
NHKの実況は、広島人にはおなじみの𠮷松アナウンサーでした。
いつもそうだったのか忘れましたが、今回の𠮷松さん、えらい気合が入ってましてね。
資料を用意していたのか、それともアドリブか、取材で得た情報などをいくつかトリビア的に紹介していました。
なぜか、柏レイソルの選手への応援歌まで紹介してしまうという、正直、勇み足な実況でしたが、何だか楽しかったです。
私のお気に入りはこちら。
「工藤が躍動する場面が云々」。くどうがやくどう(笑)。
𠮷松さんったら、恐るべし(笑)。
14.おまけ1
ハーフタイムの監督インタビュー等で放送に乗った声の持ち主、どうも掛本智子さんだったらしいのです。
映像では確認できなかったので、イマイチ定かではないんですが、でも、質問を受けるポイチさんも何となくほのぼのしてたから、おそらくそうなのでしょう。
何しろ、スカパーの中継が無くなったので、その分の仕事が減ったわけじゃないですか。
大丈夫なんだろうか、と気になったのですが、あの声が真に掛本さんだとしたら、ビッグアーチで仕事ができてるってことになるから、安心できようというものです。
15.おまけ2
試合翌日の中国新聞、私は見出ししか情報がないのですが、概ね、先々に不安あり、という内容のように見受けられました。
んがしかし!
さっきも書いた通り、サンフレッチェはまだまだこんなもんじゃないのです。
確かに勝てた試合だったし、勝ち切ってほしかったけれど、今の段階でそんなに悲観的になる必要はないと思いますね。
新生サンフレッチェには大いなる伸びしろがあります!
それを今は信じて、ただ応援するのみです。
16.あとがき
200番の大台が迫ってきた頃から、「200記事目は何を書こうか?」ととつおいつ考えておりました。
その結果、「やはりここは、開幕戦のレビューを書くべきだろう!」という結論に達しました。
個人的なことが混ざっているので、必要以上に長い記事になってしまい、しかも、レビューメモの内容が若干薄いということで、アップしておいてナンですが、やや不出来な200記事目になってしまったかも。
そういう意味では、リベンジならず、でしたね。
ただ、変な言い方ですが、ボリュームがある分、読み応えだけはあったと思います。
そして、折角なので?タイトルも長めに変えてみました。当初予定の2倍になってます(微笑)。
それでは、次の201記事目からも頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。
最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。