騒ぐならポジティブに騒ごう! ~ファン・ペルシ報道について~

1.「堅実路線」の広島に降って沸いた報道とは?

サンフレッチェ広島織田秀和社長は先月、中国新聞のインタビューで、「浅野の移籍金は、昨夏の補強や下部組織の海外遠征等の強化・育成のほか、サッカースタジアム建設に向けての内部留保にもしている」、「Jリーグの配分金も増えるので、それもまずは選手の強化と下部組織の充実に使う」という趣旨の発言をしておられました。(「SANFRECCE Diary」より)

今年はDAZN参入により大きな動きを見せるクラブが目立ちますが、サンフレッチェはひとまず、これまでの歩みを大きくは変えない、継続路線を選択しています。

工藤や稲垣など、(寿人や俊輔のように)誰もが名前を知っている存在ではないが、広島の嗜好やサッカースタイルに合う、いわば玄人好みの人材を獲得したことからも、それは伝わってきます。

そんな中、今日の夕方になって、「『広島がオランダ代表FWロビン・ファン・ペルシの獲得に動いている』とトルコメディアが報じた」という記事を、サカダイWEB、サッカーキング、ゲキサカ、の3メディアが伝えました。(なお、他メディアでも伝え始めた模様。)

記事では、ファン・ペルシの所属クラブが移籍金として650万ユーロを提示したのだとか。

因みに、3メディアとも日本円への換算額を載せているのですが、それらがすべて違う値なのが非常に謎です(笑)。

2.状況判断

言うまでもないことですが、この程度の内容ではまだ、海のものとも山のものともつかない情報であり、これらの記事に対して具体的な話を展開するのは無理です。

広島ファンの1人として指摘すると、少なくとも私が当ブログを始めて以降、(4シーズン目に入りましたが、)海外メディアが報じた「サンフレッチェ広島の外国籍選手獲得」の記事は、ほとんど実現していません。

Aロペスぐらいじゃないですか、本当に加入したのは。

東欧の誰某だの、豪州の誰某だの、誰も来てませんもんね(苦笑)。

サンフレッチェ広島には、1人の選手に日本円にして8億円近い移籍金を支払い、相当額の年俸を支払う、そういう余裕、経営基盤はない、というのが、大方の広島ファンサポが認識するところでしょう。

広島以外のファンサポや一般のウォッチャーの方々も、ドウグラスの件、ピーター・ウタカの件などを見て、同様の認識を持っておられると思います。

なので、おそらくですが、広島ファンサポの多くは、「来てほしいけど、無理なんだろうな…」と思っておられるはずです。(少なくとも、心のどこかでは。)

もちろん、広島のフロントが本当に動いたのかもしれません。

しかし、真実がどうなのか、我々が現時点で知る術はありません。

そして、サンフレッチェサイドからの情報発信は、本当に獲得が決まるまで、一切行われないはずです。

いつもの通り、前日辺りに中国新聞が報道し、まるで後追いのように、クラブから正式発表される手筈になるはずです。

くどいようですが、あくまでも本当に獲得が決まった時の話です。

ということで、この話題に関しては、今は静観するのが正解だと、私は思います。

もっと確度の高そうな情報が出るまで待ってから語っても、遅くはないと思っています。

3.騒ぐならポジティブに騒ごう!

とはいえ。

海外サッカーに疎い私でも、ファン・ペルシの名前ぐらいは知っています。

もちろん、2010年W杯でも、覚えてはいないけれど、実際のプレーを観戦しています。(オランダ-日本戦にて。)

昨年のユーロでもオランダ代表だったわけですから、現役バリバリの選手、と言っていいわけですよね?

そんな選手が、もしもサンフレッチェに来てくれたら!

先程書いたように、サンフレッチェの現状を考えると、実現の可能性は著しく低いものと思われます。

多くの広島ファンサポも、そのことは重々分かっていると思うのです。

それでも、万にひとつの可能性しかなくても、彼らは、ファン・ペルシが広島の一員として戦う姿を想像してみたことでしょう。

ファン・ペルシを観るために、(少々遠くても)スタジアムに足を運びたくなるでしょう。

彼がゴールを決めて、青ちゃんやチームメイトと喜び合う姿を、スタジアムで観たいと思うでしょう。

私は、ファン・ペルシが劇場で幼稚園児のコスプレをしている姿を想像して、ニヤニヤしてますよ(笑)。

常々、私は「ビッグアーチの雪」として、このブログを預かるものとして、なるべく落ち着いた心持で、言葉を選びながら、記事を書いています。

今回のことでも、能天気に大騒ぎするつもりはないんです。そういう現状でもないですし。

でも、私もサンフレッチェファンの端くれなので、他の広島ファンサポの方々が、飛ばしの確率が高いと思っていても、それでも喜んで期待したくなる気持ち、それも実感としてよく分かるのです。

例えて言えば、それは宝くじを買う心理に似ています。

私は毎週、ロト7を1枚だけ購入します。

「1等10億円!」と煽られても、正直、当たる気がしないのですが、それでも、「もしも何億円か当たったら、あーしてこーして…」などと、よく妄想しています。

「現実をよく見ろ!」とか言われるかもしれませんが、わずかな可能性でも、夢を見るならポジティブに考えた方が、どう考えても楽しい。

先日のポドルスキの件でも、神戸ファンサポは大いに夢を見たと思うし、まだ神戸に来る可能性は残っているはず(ですよね?)なので、現在進行形で夢を見ている人も多かろうと思います。

今回のファン・ペルシの件も、どう転ぶか分からない状況ですが、同じ騒ぐなら、ポジティブに妄想(笑)した方が楽しいに決まってますよ。

それがある意味、ファンやサポーターの特権でもある訳ですからね。

なんか、こんな実態のない状況をわざわざ取り上げて、「Jリーグを舐めてる」とか何とか、とにかく非難する方向で騒いでいる人たちがいるみたいですが、そんなネガティブな騒ぎ方、私はな~んにも楽しくないっす。

「当選確率10,295,472分の1」の1等が当たらないからといって、ロト7の売り場に殴り込みに行くようなものでしょう?

ぶっちゃけ、来なくて元々なんですから、それを踏まえて、大いに妄想し、楽しめばいいんじゃないでしょうか!

4.最後に

以前書いたように、私は「移籍情報は、とにかく、正式に発表されたことしか信用しない」という立場を取っています。

今回の報道に関しても、私のスタンスに変わりはありません。

でも、他の広島ファンサポの皆さんにまで、私の持論を強制するつもりもありません。

「来てよ、ファン・ペルシ!」と思っているであろう多くの人の素直な気持ちを、喜んで肯定しようと思います。

だって、僕だって観たいですもん!

最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。