今さらですが有馬記念寸評2016
第61回を迎えた有馬記念(G1)。
今年も、競馬週報的に、全出走馬の寸評を書いてみたいと思います。
昨年と同様、カウントダウン方式でいきますが、今年はちょっと困ったことに。
というのは、道中、有力馬が前の方に固まったこと、プラス他の理由で、後方にいた馬の動きをほとんど観ていないのです。
よって、不本意ながら、何頭かについてはコメントを割愛させていただきます。
観ていないものを観た風に語る場面ではないと思いますので。
但し、後々のために馬名は載せます。ここは週報とは違う形式ですね。
よろしくお願いします。
では本題に、と行く前に、今年はあらかじめ、私の印を載せておこうと思います。
さて、馬券は獲れたのか否か?
それでは、16着から。
<16着> サムソンズプライド
(コメントなし)
<15着> マルターズアポジー
中山2勝の実績を考慮して押さえてみました。
予定通り逃げましたが、相手が違いましたね。
いま気付きましたが、ゴスホークケン産駒ですか。
距離も長かったかも。
<14着>ムスカテール
私の普段の観点では、買う要素はなかった馬。
印の理由は馬番のみ。あと、トップガン産駒ということもあったかな。
通過順位後方のままで終わりました。
<13着>サトノノブレス
かつての菊花賞2着馬で、スタミナは問題なし。
脚質が有馬記念にアジャストしているとみて、上位の評価をしました。
が、秋4戦目ということを見落としていました。
出来も良さそうでしたし、想定通りのレースをしてくれたと思いますが、その辺りが響いた印象です。
<12着>ヒットザターゲット
中山実績なし。
小牧騎手ならマークしたかもしれないが…(田辺騎手もいい騎手だけど。)
<11着>アドマイヤデウス
(コメントなし)
<10着>マリアライト
コース形態は合うと思いましたが、印が回せませんでした。
昨年よりも後ろの位置取りになったのが誤算だったか。
あと、向流しで、実況アナに名前を呼ばれないという不運も。(後述)
<9着>デニムアンドルビー
レースのコメントはありませんが、1週前、出走予定馬の中にこの馬の名を見た時、嬉しかったことを記しておきます。
よくぞ復帰しましたね。
<8着>サウンズオブアース
対抗に推したサウンズオブアースですが、前日の事前予想では、別の馬を対抗にする予定でした。
前走のJCで2着好走したことが、有馬では却って邪魔になるとも思ったので。
しかし、最終局面で「前年の有馬2着」という情報を思い出し、気付いたら対抗評価にしていました。
この馬も、終わってみれば、位置取りが昨年よりも後ろになってしまいましたね。
もっと「勝負」に関わりたかったはずですが…
やや消化不良の一戦になりました。
<7着>アルバート
ステイヤーズS連覇の余勢を駆っての出走でしたが、昨年同様、同年の有馬で勝ち負けするイメージは沸きませんでした。
ただ、パドックでは良く見えました。
位置取り的に外枠の不利があったと思いますが、善戦したとみて良いのでしょう。
<6着>シュヴァルグラン
JCでの追い込みは見事でした。(3着で複勝をゲット(笑)。)
が、直線の長い府中だからできた芸当だと、私は思いました。
中山が初めてということもあり、当初は無印の予定でしたが、パドックが良く見えたので、オッズを考えて押さえることにしました。
3角から仕掛けて勝負に出ましたが、やはり飛んでくる感じはなく、ジリジリ伸びるに留まったようです。
春天に期待でしょうか。
<5着>ミッキークイーン
牝馬2冠馬で、馬体もそこそこ良く見えたのですが、混合戦では若干分が悪いかな、と思い、印は置けませんでした。
レースでも上位馬には力負けした印象ではありました。
それでも、中団から仕掛けて、十分に食い下がっていましたし、強い馬であることは実証したと思います。
来年は中距離の層が薄くなりそうなので、大阪杯辺りならあるいは?
<4着>ヤマカツエース
なぜ、対抗予定だったこの馬を△の3番手にしてしまったのか、我ながら理解に苦しんでいます。
毎年言っている「内枠の穴馬」として、今年はこの馬ほど適切な馬はいなかったんですけどね。
距離が若干長いきらいはありましたが、中山は2戦2勝でしたし、「池添の内枠」というのも、私は好印象を持ちました。
あと、「キンカメは内枠に強い」という話を以前聞いた記憶がありましたし。
レース内容は期待通りでした。位置取りが後ろになったのは痛かったのでしょうが、内々でジッと脚を溜めて直線で脚を伸ばす、というレースは、池添騎手が思い描いた通りだったのではないか、と思いました。
ここは上位3頭が強かった、ということでしょう。
<3着>ゴールドアクター
言わずと知れた前年の覇者。
今年に入って、日経賞、オールカマーと2戦全勝、通算4勝の中山巧者です。
先行タイプで、逃げ馬を見ながら進めたいレースでの1枠2番、しかも、すぐ内側にマークしたい相手がいる状況は、この馬にとっては願ってもないものだったでしょう。
そして、前走のJCでちょい負けした辺りも、有馬に向けてはむしろプラス。
人気が落ちた分、ありがたいくらいでした。
ということで、今年は自信の本命でした。
懸念されたパドックの様子も、(宮川一朗太氏も心配されていましたが、)多少チャカついていたものの十分に許容範囲で、「これなら問題ない」と思いました。
もちろん、馬体も申し分ありませんでした。
逃げ馬とキタサンを見ながら、定位置の3番手を追走。
淡々と流れる展開もこの馬に味方し、あとは勝負所で前を交わせるか、というところまでは来ていました。
しかし、残念ながら、坂を上がったところで脚色が一緒になってしまいました。
とはいえ、さすがは実力馬、というところは示してくれましたし、本命が3着という結果でしたが、納得できるレースをしてくれたと評価しています。
<2着>キタサンブラック
ファン投票、堂々の第1位。
今年も春天、JCとG1を獲り、締め切り直前まで1番人気をキープしていました。
私も、この馬が強いことは認めているのですが、本命にはしませんでした。
これは、2年前にエピファネイヤについて書いたのと同じ理由でした。
JCはラクに行かせてもらい過ぎで、如何にも「勝ってくれ!」というレースでしたが、中山ではもっと早めに前を捕まえに来る展開になるだろう、故に、前走ほど簡単には勝たせてもらえんだろう、という考えでした。
レースは、マルターズアポジーを行かせて、離れた2番手をキープ。
あたかも自ら逃げているのと同じような状況を作りました。
そして、道中、絡んでくる馬もほとんどなかったですし、「これは勝たれたかも…」と感じさせられました。
結果、勝ち馬にこそ屈しましたが、3着以下には抜かせず、難なく2着を確保。
特に、昨年の覇者を完封した終いの力強さには、貫録さえ感じました。
<1着>サトノダイヤモンド
唯一の3歳馬、でしたが、菊花賞馬である、というだけで、有馬記念では有力との評価ができます。
パドックも落ち着いていましたし、馬体も万全に思えました。
この馬を印上5番手の扱いにしたのは、只々、他に重く買いたい馬がいた、というだけに過ぎません。
最終的に1番人気となりましたが、全く文句ありません。
勝因はいろいろあるでしょうが、(誰かの受け売りですが、)向正面でスッと動いてキタサンをマークする位置に押し上げたこと、これが1番の勝因、鞍上のファインプレーだったと思います。
そして、直線の坂で一瞬置かれかけましたが、上り切ったところからの瞬発力、終いの伸びが素晴らしかった。
ダービーの時と比べ、成長した姿を見せられたことが、第2の勝因ではないかと思います。
来年は凱旋門賞、というプランなのだそうですが、こうなったら是非、キタサンと一緒に出走してもらいたいですね。
寸評は以上です。
いつもはここで、総評的な感想を述べて終わるのですが、今年は気になったことがあったので、2点ほど書き足します。
◆ NHKの実況は見直しが必要?
私は今年も、NHKの実況で有馬記念を観戦しました。
が、マリアライトの項で書いた通り、向流し、全頭の馬名をしゃべる場面で、アナウンサーが、「マリアライト」と言うべきところを「アルバート」と言ってしまいました。
その後、馬名が次々と呼ばれていくのですが、そのことが私の脳裏に引っ掛かってしまいました。
冒頭に書いた「他の理由で」というのがこれのことです。
呼ばれる馬名に神経が行かなくなってしまい、後方の隊列を押さえることができなかったのです。
アナウンサーは藤井康生氏でした。
如何にベテランのアナウンサーだとしても、多少のミスは仕方ないし、大目に見ていいこともあるでしょう。
ただ、今回は小さなミスでしたが、この方は以前にも致命的なミスをしていた、と記憶していたため、思わず「ちょっと、しっかりしてよ!」と声を張り上げてしまいました。(注:今年の春天で勝ち馬認識を間違えていました。)
もともと、私がこのアナウンサーをあまり評価していない(*)せいもありますが、それにしてもちょっとお粗末な実況だと思ったのです。
以前、当ブログでも指摘していますが、NHKのアナウンサーが競馬実況をする機会は決して多くはありません。
そのため、実はフジテレビの実況陣の方が、競馬中継に関してはマシなのかもしれない、と私は思っています。
とはいえ、大事なレースはNHK、という部分は確保してほしい気もします。
現状は難しい環境かもしれませんが、NHKのスポーツ実況班として、少しは強化する手段を講じた方がいいのかもしれません。
(*)相撲中継でおなじみのアナウンサーですが、ときおり大勢に迎合するような意見を言うのが玉にキズ、だと私は思っています。
なお、相撲中継は今年をもって勇退されると聞きました。
◆ 組織的戦略の話
今年のレース後、サトノ軍団のチームプレーがどうのこうのと議論になりました。
具体的な中身については改めて書きませんが、ブログやツイッターがその話題で賑わい、所によって荒れ模様の展開になったらしいです。
ところで私は、レース前も、レース後も、そんなことには全く思い至りませんでした。
武豊騎手の発言がニュースになって初めて、「ああ、そういう話か」と気付いたのです。
そして、真っ先に思いました。「まあ、そんなこともあるだろう」と。
サトノ陣営に何らかの因果が含まれていたかどうかは、私は知りませんし、分かりません。
でも、もしそれがあったとしても、これは大きく騒ぎ立てるほどのことではない、と思います。
相手馬の前をカットするとか、意図的にムチを当てるとか、明らかにアンフェアなことが行われたのなら、それはダメだと思います。
でも、ライバル馬に競りかける程度のことで目くじらを立てるのは、ちょっと反応が過剰すぎないでしょうか。
明確なルール違反があったというならともかく。
私も、決してこすっからいプレーが好きなわけではありませんが、ルールを逸脱しない限りは許されていることですし、いわんや、当事者を貶めるような非難に対しては、やり過ぎだと言う他ありません。
ユタカの発言に絡んでいる人も見かけましたが、それもどうですかね。
文字で書かれるとニュアンスが変わってしまうので何とも言えませんが、私が見た記事は「(笑)」付きでしたし、せいぜいブラックジョークの類だろう、と思いましたけどね。
そもそも、騎手歴30年、海外経験も豊富なベテラン騎手が、そんなことをいちいち気にするとは、私は思いませんね。
逆に、ユタカ自身がチームプレーを仕掛ける側に立ったことがあるかもしれませんしね。
因みに、ダビスタとかダビつくとかでどうしても勝ちたいレースがあるとき、私は4頭でも5頭でも平気で多頭出ししますよ(笑)。
以上、気になったことを書いてみました。
というわけで、今年の有馬記念も終わりました。
馬券は、今年は5千円勝負でした。
◎から印への馬連と縦目、そして、馬単で「ゴールド-(4頭)-キタサン」の組み合わせ、さらに、◎から3頭への3連複ボックス、という馬券でした。あ、あと、ゴールドとノブレスのワイドを1点(万馬券(笑))。
本命が頭なら、そこそこの儲けになっていましたが、現実は当たり馬券なし。
惜しかったけど、納得はしています。
最後に愚痴を。
冒頭の印、ご覧いただいたと思います。
結構、いい線いってたなあ、と一応は満足しているのです。
が、実は悔恨でして、本来は
(以下同じ)
の順でなければならなかったんです…
最終決定のルーチンに入ったとき、すでにイップス状態で、平静な心理ではなかったんです。
どのみち外れてはいました。
でも、せめて納得のいく買い方をしたかったなあ…
日曜日のレースの回顧を次の土曜日に書いてて、申し訳ありませんと思いつつ、終わります。
最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。