良くも悪くも広島らしい負け方だった ~G大阪戦レビュー~

0.まえがき

7月が終わる、ということで、家計を締めてみたのです。

月初の時点で赤字確定だったのですが、改めて確定値を見ると、まあガックリと来ますね。

6月に少し頑張ったお陰で、8月は黒字の方向で進みそうなのですが、7月分を補てんするのは、どうやら無理っぽいのです。

今月はちょっと予定していることもありますし、極力、無駄金を減らさなければなりません。

世の中にはまだまだ似たような家庭も多いのではなかろうか、と想像していますが、どうでしょうか。

デフレ脱却は、当分、無理なんじゃないかと思う次第です(笑)。

1.補強なメンバー

中国新聞等で事前に予測された通り、サンフレッチェ広島のメンバーに、大きな変化がありました。

スタメンは神戸戦と同じだったのですが、先日サンフレに加入したばかりのアンデルソン・ロペスと野上が、控えメンバーとしてベンチ入りしたのです。

茶島や大谷を差し置いてのメンバー入りですが、練習で好パフォーマンスを見せた、ということなのでしょう。

なお、公式サイトでは「アンデルソン ロペス」と1文字分空いているんですが、文章にすると甚だ都合が悪いので、これから当ブログでは「A・ロペス」と表記することにします。

対するG大阪は、パトリック以外はベストの布陣、と思ったのですが、すぐに「そういえば、藤春(と井手口)が居ないんだっけ」と思い出しました。

ただ、この2人の不在を忘れさせるほど、さすがにガンバは層が厚いなあ、と思いましたね。

2.初めてのスタジアムと、失礼なアナウンサー

この試合は、NHK-BS1で生中継されました。

上位も下位も、分け隔てなく中継してくれるNHKですが、この日ばかりは、過去4年間、年間チャンピオンを分け合っている「両雄」の対決を、放送カードに選んでくれましたね。

さすがはNHK、スポナビとは見識が違いますね(笑)。

しかも、今回はG大阪のホームゲーム。

私は、市立吹田サッカースタジアムでの試合を観るのが初めてなので、「他のスタジアムとどう違うのだろう?」と、秘かに楽しみにしていました。

ただ、残念なことに、テレビ観戦では、その辺がちょっと分かりかねました。

やっぱり、専用スタジアムの雰囲気は現地で実感しないといけませんね。

残念といえば、この日の実況だった曽根優アナウンサーが、事あるごとに「小柄な清水(航平)が~」などと連発していたのは、ちょっとNHKらしくない、失礼な表現だったですね。

そりゃ確かに小さいけども(苦笑)。

3.躱す広島

試合開始早々、広島が、広島らしい攻撃でビッグチャンスを作りました。

左サイドから右サイドにロングボールが渡ると、ミカが中央にクロス、反応したウタさんの裏への落としを宮吉!

放ったシュートはクロスバーを直撃していきました。

大きなサイドチェンジから、クロス、落とし、裏抜けしてのシュートと、これが広島だ、と言わんばかりの先制攻撃でした。

その後、徐々にG大阪が持ち直してきますが、基本的には広島ペースで試合が進んで行きます。

特に目立ったのは、G大阪の圧力を、広島のディフェンスがパスでかいくぐる、その技術力でした。

また、広島に攻守のメリハリが感じられました。

対するG大阪は、長沢がプレスバックで貢献するなど、良い点も見られましたが、全体的に動きが多いというか、ギアが上がらない印象でした。

4.スローな試合

30分を過ぎても、G大阪のギアは上がって来ません。

そのためか、ウタさんを割と自由にさせてくれたように見えました。

とはいえ、広島も、特に攻撃的に行ってる感じはなかったので、前半終了までは、スローテンポな試合になっていきました。

「まあ、これでいいんだと思うよ」とメモしているのですが、このカードのいつもの展開になったなあ、と思いました。

前半を総括すると、互いにクロスバーに当てるシュートが1本ずつありましたが、0-0は両者十分のスコアかと思います。

ただ、内容は、予測の速さで上回った広島に、若干、分があったでしょうか。

5.意外な交代、そして失点

後半を控えて、私は「G大阪のギアチェンジに警戒するべきだ」と思ったのですが、そこへ「長沢交代」の情報が入ってきたので、とても驚きました。

代わりが大森ということで、運動量に期待したのかな、と思いました。

ただ、実際に後半の入りを観ていても、G大阪が特別ギアをアップした風でもなかったので、広島目線ではちょっと助かったかな、と考えていたのですが…

その直後に、痛い失点をしたのは、サンフレッチェの方でした。

カウンターのチャンスで、パスを送ろうとした宮吉と、裏に抜けたかったウタさんとの意図が合わず、相手のボールカットを許してしまいます。

すかさず、アデミウソンに縦パスを入れるガンバ。

その後、遠藤のパスが宮原に当たり、跳ね返った先にいた阿部が、ゴール右隅へのミドルシュートを突き刺したのでした。

結果的にパスミスになってしまったのですが、宮吉のプレーそのものは、失点の原因ではないでしょう。

カウンターのミスで、広島の選手たちが一瞬、集中を切らしてしまったのが、失点した直接の理由だと、私は思いました。

6.期待感

手痛い失点となってしまった広島でしたが、もちろん、勝利を諦めるようなことはありません。

森保監督は、まず、カズに代えて青ちゃんを投入します。

青ちゃんは、丸谷の後ろ盾がある分、自由に動いて、広島の攻撃にリズムを作ろうとしていました。

そして、後半20分、ついにA・ロペスがベールを脱ぐ時が来ました。

彼が何をもたらしてくれるのか!

期待が高まりました。

その間、宮原や航平などが、ゴールを狙う積極的な姿勢を見せていましたし、残り時間は減っていましたが、まだまだ楽しみが大きかったのです。

7.ガンバの手堅さに散る

後半30分、ポイチさんが最後のカードを切ります。

佐藤寿人投入!

ミカを下げ、航平をミカの位置に、最終ラインには丸谷を配して、3-1-4-2を再現させたのです。

そこから10分間ぐらいは、久々に、なんかドキドキする感覚でした。

広島のチャンスのみならず、ピンチの時でさえ、「いいゲームだなあ」と感嘆するような、そんな印象だったのです。

しかし、後半40分を過ぎる辺りからは、広島の選手、特にウタさんに疲労の色が出てきたことと、G大阪のディフェンス陣が全く集中を切らさない守備を披露したことによって、広島勝利の目は、徐々に少なくなってしまいました。

意外に長かった4分間のATの後、そのまま、試合終了の笛を聞くことになったのです。

出来自体は決して良くなかったガンバでしたが、リードしてからは、さすがに百戦錬磨でした。

特に、最後のところを絶対にやらせない辺りは、強いなあ、と思いました。

8.サポートとは何なのか?

広島の評価に移る前に、G大阪のサポーターに伝えたいことがあります。

チームをサポートすることの意味を、もう一度考えた方がいいんじゃないでしょうか?

経緯は私も知っています。観てましたからね、去年、あの時。

でも、清水航平に対するブーイング、あれは全くムダな時間だと思いますよ。

そんなことを気にしてる暇があったら、もっとG大阪の選手たちに声援を送るべきじゃないですか?

私は、あのブーイングを聞きながら、何でガンバのサポーターたちは、自軍を応援する集中力をわざわざ分散させているんだろう、と思いました。

雰囲気的にも良いとは思えないし、絶対に損してますよ。もったいないですよ。

阿部が得点した後、航平がボールを持ってもチャントを歌い続けた、そんな時間帯があったじゃないですか。

その時は私も、ガンバサポの一体感を思ったし、雰囲気もすごく良く感じましたよ!

そういう雰囲気作りを含め、サポーターの役割はとても大きいんですから、その影響力はすべて、チームのために注ぐべきではないでしょうか?

改めて、サポートとは何なのか、考えてほしいです。

9.精度の問題

この試合、私は、広島の内容自体はそれほど悪くなかったと思います。

前半の、特に守備面での集中力は良かったと思いますし、G大阪のチェックがイマイチ甘かったこともあって、チャンスも作れていたと思います。

ただ、前半をスローな展開に持ち込んだ分、チャンスの回数自体は、決して多いとは言えませんでしたが。

そして、この試合を失った主原因は、やはり、ここぞという時のミスの多さだった、と言わざるを得ません。

結果的に失点につながった「呼吸のミス」もそうですが、攻撃にかかるところでの細かいミスが多かったし、最後のクロスやシュートの精度にも問題がありました。

シュートそのものも、枠に飛ばなかったり、東口の正面だったりと、あまり上質ではありませんでしたね。

まあ、これはガンバ守備陣のコースの限定、東口のポジショニング、等々、相手の好対応があったせいでもあるでしょう。

また、真夏の試合ということで、疲労が精度に影響したこともあるでしょう。

ただ、それらを踏まえても、一定の精度は保ってほしかったと思います。

選手たち自身が、それを求めているはずなのですしね。

10.時期尚早?

A・ロペスの投入、私はすごく楽しみにしていました。

正直、どんなプレーをする選手なのか、百パー押さえている訳ではなかったのですが、まずは切り札的な選手として、そのプレーぶりに注目したのです。

残念なことに、この試合での彼は「不発」に終わってしまいました。

ミドルレンジからのシュートは鋭く、威力も感じられましたが、如何せん、コースが悪かった。

サンフレッチェでの最初の公式戦、ということで、気負いが感じられ、プレーが空回りしてしまいましたね。

練習ではウタさんとの連携に光るものもあった、と聞いていましたが、この試合をみる限り、他選手との関係性は、やはり不十分だったようです。

合流して間もないので止むを得ないのですがね。

結果だけを見れば、起用は時期尚早だったようです。

ただ、能力の片鱗は見せていましたし、放ったシュートの1本でも決まっていれば、当然、この評価にはならないと思います。

また、レフティでミドルが強烈、という意味では、野津田岳人の役割と重なるので、浅野に代わる選手、というよりは、岳人に代わるジョーカー的な選手、という位置付けで観るのが正しいのかな、とも思います。

いずれにしても、この1試合だけで評価を決めるべき選手でないことだけは確かです。

A・ロペスの今後にも、注目していきたいと思います。

11.リベンジ月間を終えて

7月の最初に、7月に対戦する相手との前半戦での対戦成績が「1勝2分3敗」であると書き、「リベンジ月間」だと位置付けました。

さて、戦い終えて、戦績はどうだったのか?

「2勝2分2敗」と、微妙な成績でした…

敗れた磐田、引き分けた神戸には、勝利でリベンジを果たしましたが、唯一勝利していた横浜FMに引き分けられ、鹿島とG大阪には返り討ちに遭ってしまいました。(柏とは2引き分け。)

この結果、年間勝ち点争いでは、残り11試合で、現在3位の鹿島とは勝ち点差9、首位を行く川崎とは同17となってしまいました。

広島自体の勝ち点も、まだ第一目標に届かない37止まり。残りを全勝しても70までなので、昨年の数字には届きません。

客観的に見て、年間勝ち点1位は相当難しく、チャンピオンシップへの滑り込みも容易でない状況だと思います。

う~ん、厳しい。

しかし、毎年書いているように、可能性が残っている限り、私は諦める気は毛頭ありません。

とにかく、目前の試合を1試合ずつ、勝利に向かって戦っていく。

広島にはこれしかありません。

当ブログはこれからも、サンフレッチェ広島の戦いを追いかけて、応援していきますので、よろしくお願いいたします。

12.あとがき

広島にとって、最も重要な日付、8月6日。

サンフレッチェ広島が、8月6日にホームゲームを戦うのは、今年が初めてなのだそうです。

その名古屋戦、私は現地参戦する予定です!

(まえがきに書いた「予定していること」とはこのことなのでした。)

同じ日、カープマツダスタジアムナイトゲームを行いますが、私はサンフレッチェを直接、応援しようと思います。

なお、私もカープファンの端くれ、当然、カープの勝利も願っております!

帰りの電車が心配ですが。(満員になりそうなのでね。)

平和を祈念し、スポーツで盛り上がりましょう!

最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。