球際以前 ~横浜FM戦レビュー~(前編)

0.まえがき

昨日、また1つ、ブログが消えました。

記事のタイトルを見て「これはヤバいな」と思っていたら、案の定でした。

このスポナビブログで、公の場で書くべきではない言葉を、本来の意味で使ってしまっては、こうなるのも必然でしょう。

社会人なら分かるでしょ、普通。

熱くなった頭で、勢いで書いてしまってはダメなんですよ。

夜中に書いたラブレターみたいに、あとで「何じゃこの文章は!」と呆れるハメになるから。

だから私も、最低でも1日置いてから書くようにしているんです。

まあ、誰にでも失敗はあります。

一時的に制限がかかっているだけかもしれませんし、次に書く時の糧にすればいいんじゃないですかね。

1.隠れた重要性

2016年7月17日、日曜日。

前記事で書いた通り、浅野拓磨の広島での最後の雄姿を見ようとする人が多く集まり、25845人もの観客がビッグアーチを埋めました。

3連休の中日、という条件も加わり、今季一番の盛況となりましたね。

(浦和戦よりも多かったことに感心する人もいました。)

もっとも、この日の試合は、それ以外にも意味のある試合でした。

何分、年間4位と年間5位の戦いでした。

上位3チームが勝ち点で抜け出しているとはいえ、夏を越え、秋まで続く長丁場で、何が起こるか分からないわけで、それらを追いかける権利を争う、重要な戦いだったのです。

2.序列、変わらず

アウェーの柏戦から中3日、システムの興味を含め、広島のメンバー構成がどうなるのか、と注目しましたが、スタメン、控えとも、全く同じメンバーでした。

レイソル戦の結果と内容を踏まえ、森保監督は「同じメンバーで戦う」という判断を下したのでしょうが、吉と出るか凶と出るか。

一方の横浜FMは、中村が5試合ぶりにスタメンに復帰しました。

後半戦負けなしのシステムは4バック。前線からプレッシャーを掛ける戦術で来ると予想されました。

サンフレッチェとしては、心して戦いたいところでした。

3.良化の兆し

広島ファンサポの目下の不安は、おそらく「守備の安定性が欠けていること」ではないでしょうか。

私も、以前の記事で指摘した通りで、守備面の見直しが必要だと思います。

そこで、この試合を観戦するに当たり、私はまず、その辺りに注目して観よう、と考えました。

試合が始まり、主導権の奪い合いの中、互いに攻めの場面を作りました。

そして、前半3分頃でした。

横浜FMの左サイドからの攻めに対し、カシッチと浅野の連携でボールを奪うことができたのです。

早速、「まずは1つ目」とメモをしました。

横浜FMの前線のプレッシャーは、私が想像していたよりは大人しく、機を見てプレスにくるやり方を採ったようでした。

一方の広島は、守備の連動や距離感を意識して戦っているように、私には見えました。

立ち上がりの15分ぐらいまでを観て、私は、「(いまのところ)守備の立て直しはまずまずできつつあるな、良化の兆しが見えてきたな」と思いました。

4.好調、横浜FM

守備面では一定の評価が出来そう、と思いましたが、一方の攻撃面では、好調の横浜FMを相手に、なかなか活路を見いだせないでいました。

まず、横浜FMの守備陣形のバランスが良さそうでした。

そして、1トップであるウタさんへのマークが厳しかった。

もちろん、当然のケアではあるのですが、それにしても、ウタさんに付けたボールは、かなりの確率で横浜FMに回収されていましたね。

ここは、もっと両翼を活用してもらいたかった。

特に、航平のキレは前節並みで、実際、ゴールに鋭く迫る場面も作れていましたからね。

5.ヘディング一閃

試合は、広島がポゼッションし、横浜FMがカウンター気味にチャンスを演出する、という感じで推移していたと思います。

4月の対戦ではあまり見られませんでしたが、横浜FMの攻撃には縦への速さがあり、かなり脅威がありました。

特に、30分の俊輔→斎藤→カイケとつなげて裏抜けされたときは「やられた!」と思いました。

そして、そのカイケに塩ちゃんが追い付いて対処した、直後のCKでした。

俊輔のピンポイントなクロスが、ファビオの高いヘディングを誘発し、先制点が横浜FMに灯りました。

どこで読んだか分からなくなったのですが(探したけどなぜか見つからず)、誰かが俊輔に「塩谷はマークを外すときがある」と助言したらしく、その情報を活用した結果、あのコースになったそうなのです。

とにかく、さすがは横浜FM。相手を褒めるしかありませんでした。

6.悪くもないが良くもない

前半が終了し、ハーフタイムへ。

今日の観戦源はスカイA。ということで、掛本智子さん登場。

そういえば、磐田戦でNHK-BSのカメラに映ってましたね。(確か、シバコーへのインタビューだったかな。)

広島としては、失点したとはいえ、決して悪くない印象でした。

ただ、横浜FMが3ラインを作って、スペースを与えてくれないので、攻撃を作ることができませんでした。

単発では出ていたんですけどね。

また、ディフェンスが誘って相手を引き付けようとしても、リードしている横浜FMが乗ってこないし、じゃあゆっくり回そ、とかやってると、カイケやマルティノスなどがいつの間にか寄せてきたりする、てな具合で、駆け引きでも上回れない感じでした。

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後編へ続きます。