【ACL】病み上がり ~ブリーラム戦レビュー~
0.まえがき
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1.リフレッシュの意図
2016年3月16日、水曜日。
今年のACLで2連敗中、公式戦5戦未勝利継続中のサンフレッチェが、ホームにブリーラムを迎えました。
暑いタイから遠路はるばる当地に訪れたブリーラムの選手たち。
アジアの戦いの厳しさであり、ある意味醍醐味とも言えますが、いずれにしても、ご苦労様でしたと、ねぎらいの言葉ひとつもかけたくなります。
さて、この夜のサンフレッチェは、前線を若手で固めた布陣で戦いに臨みました。
特に宮吉は、FCソウル戦に出場していますが、スタメンは移籍後初、ということで、非常に楽しみでした。
一方、塩ちゃんやウタさんなどがスタメンを外れました。
やや意外な感じでしたが、塩ちゃんはフル出場続き+代表合宿、ウタさんも湘南戦辺りは疲労感がにじんでいましたので、ここで休ませる選択は悪くない、とも思いました。
ということで、中3日の試合は、コンディション重視の選手起用となりました。
なお、この日はミカもベンチ入り。こんなことを言うのもナンですが、珍しい、と思いました(微笑)。
2.互角の立ち上がり
立ち上がり、いつものようにペースをつかもうとする広島でしたが、ややミスが散見したのと、無理なボールキープなどで、主導権を握り切るほどの勢いはありませんでした。
後方と前線の距離が間延びしている印象もあり、割と互角の展開になりました。
その後の広島は、あまり無理をしないで、後方でじっくり作ろうとしているように見えました。
対するブリーラムも、勤勉な守りで対抗していました。
3.課題
20分頃だったと思いますが、森保監督が檄を飛ばした、との報告がピッチリポーターから入りました。
この時間帯の広島は、今季に入って上手くいっていない部分が目立ってしまいました。
やはり、球際に甘さあり。
また、ブリーラムの選手が後方から前を追い越していくときに、それを捕まえ切れていない点も、非常に気にかかりました。
前半が30分、40分と経過していく中で、少しずつペースをつかめそうな兆しは無くもなかったのですが、チーム全体が重いというか、何となくピリッとしない感じに見えて仕方ありませんでした。
実際、ブリーラムにも付け入る隙を与えていましたし。
守備から入ることを徹底する、その度合いが下がっているように思えるのは、勝てていないからそう見えるだけなのか否か。
依然としてシュートが枠に収まらないという状況だったこともあり、期待感よりも不安感の方が大きくなっていました。
4.やれやれ(苦笑)
前半42分、多くの広島ファン・サポーターをひとまず安堵させる、待望のゴールシーンが訪れました。
後方からの細かいパス回し、それをガクトのところで奪われかけましたが、ガクトが粘ってマイボールを残しました。
結果として、その粘りが功を奏しました。
ボールを拾った宮吉が、ブリーラムのディフェンダー2人の間に鋭いパスを送ると、スピードで抜け出した浅野が2人を置き去りにして、GKとの駆け引きを制するゴールを決めて見せたのでした。
もちろん、ジャガーポーズ付きで。
実況でも触れられた通り、正に、U23アジア選手権での矢島とのホットラインを彷彿とさせる、ジャガーらしいゴールでした。
メモには、こう書いています。
よーやく決めてくれたわい。
5.大きな2点目
後半に入り、1点ビハインドのブリーラムが、攻撃陣の位置を高めに設定して圧力をかけてきました。
合わせて、ディフェンスラインも、前半と同様、高めに設定していました。
つまり、コンパクトな陣形を保ったまま、より高い位置でプレーし、同点を狙おうというのです。
パス回しに自信があるとはいえ、広島も当然、気を抜くとやられてしまいかねません。
何とか回しながらマイボールをキープし、チャンスを窺っていた後半10分。
青ちゃんがガクトに送ったパスを、ガクトがワンタッチで後ろにそらします。ボールの先にはジャガーがいました。
ディフェンダーのチェックを物ともせず、センターサークル内から独走したジャガーは、今度も、GKとの1対1を逃しませんでした。
6.ガクトは右サイドが合っている
この得点、浅野がいったん自陣に向けて戻り、オフサイドを回避したことで、生まれた得点でした。
と同時に、ガクトが、まるで洋次郎のような「おしゃれフリックオン」で、ジャガーとのコンビプレーを発動させたことも、大きな要因となりました。
この試合、前半のガクトは、ハッキリ言って良くありませんでした。
守備面ではいつも通り貢献してくれたと思うのですが、如何せん、攻撃面での精度が物足りませんでした。
期待が大きいにもかかわらず、試合に使ってもらえないことが多い現状ですが、それもさもありなん、と思われて仕方ない内容だったと思います。
しかし、後半の彼は変わりました。
おそらくそれは、右サイドにポジションを変えたからでしょう。
ガクトの持ち味であるキック力が、直線的にゴールに向かう形で活かされるようになり、その影響で、プレーの余裕さえ感じられるようになりました。
思えば、年代別の代表で右サイドで使われることが多かったのも、彼のキック力をゴールに向けて活かしたかったからでしたね。
サンフレッチェが今年狙っている、サイド一辺倒ではない、中央からも仕掛けていく攻撃。
ガクトが常時レベルの高いプレーを、右のシャドウで見せることができるようになれば、その狙いを早く実現することができるかもしれません。
同期のジャガーに負けないブレークスルーを、ガクトには期待したいですね。
7.待望の勝利
勝負を決定づけた3点目は、今度はガクトの抜け出しによって生まれました。
自陣でのスローイン、ミカが入れたボールを、ジャガーがダイレクトでタッチライン際に蹴り出すと、ガクトがディフェンダーの裏に抜け出します。
右サイドを独走したガクトが、中央に走り込んだジャガーに送ったパスは、相手に当たってしまいますが、そのこぼれを拾ったシバコーが、落ち着いて航平の前に落としました。
晃誠から航平へ(笑)。
決して、簡単なボールではないように見えましたが、そこは航平、シュートセンスは十分でした。
得点直後、カメラが映した、寿人の喜ぶ姿と、その子供たち。微笑ましい一瞬でした。
3-0。実に2月20日以来の公式戦勝利となりました。
8.ブリーラムは組織的な好チームだった
FCソウル、山東魯能と、無得点で敗れてきたブリーラムでした。
それ故に巷では、ブリーラムは草刈り場、勝って当たり前、といった声が多かったようです。
私はそこまでは思いませんでしたが、他の2チームと比べれば勝てる可能性が高い相手、だとは考えました。
しかし、可能性が高いことと、そういう相手に勝ち切ることとは、別の次元の話です。
そのことも、私は重々承知していましたので、試合前から、「決して侮ってはいけない」と、何度も自分に言い聞かせていました。
そして、実際にこの目で見たブリーラムは、組織的な好チームでした。
左サイドでの組み立てや崩しの形は、よく整理されていましたし、選手の陣形もバランス良く、広島の動きを封じていました。
この試合ではプレーの精度がやや緩慢で、広島側から見れば助かったのですが、戦い方そのものは良かったし、「簡単に勝てる」などと侮ってはいけないチームだと、改めて感じさせられました。
次の対戦は、広島がタイに乗り込んでの戦いになります。
今日のように諸々が上手く回るとは、考えない方がいいと思います。
リベンジを許してしまう可能性も十分にあります。
心して対戦に臨んでほしいですね。
9.正直な感想
勝てない期間が長く続いたことは、サンフレッチェに、想像以上に重くのしかかっていたようです。
得点を取るまでの時間帯は特に、思い通りのプレーをできないもどかしさが、ピッチ上に漂っていたような。
交代で下がるときのカシッチの表情を見たとき、内容には決して満足などしていないんだろうな、と思いました。
白状しますが、私は、広島が得点を重ねて、試合を優位に進めている状況を観ていても、まだ何か良くないことが起こるのではないか、糠喜びに終わってしまうのではないか、という不安を消せませんでした。
とにかく、ミスからの失点が怖かったのです。
それと、守備の際、ボールの取り所がハッキリしていない感じが見えました。
球際で強く行けないのは、この辺りに原因があるのかもしれないな、と思ったりしました。
試合終了の笛を聞いて、ようやく人心地が付いたのですが、まあ、疲れました。
10.病み上がりに栄養を得て、次の一戦へ
いくつかの課題が残り、まだ覚束ないところがある、今のサンフレッチェですが、ひとまず、1つ勝つことができました。
消化不良で食を受け付けなかった胃袋に、茶碗1杯のおかゆを注ぎ込んだ、そんな感じの1勝だったと思います。
これで少しは快方に向かうのかどうか。
明日、アウェーで大宮と戦う訳ですが、当然、難しい相手です。
最近の戦績を見ても、どちらかというと苦手な部類に属しています。
しかし、ACLでひとまず成果を残せたので、次はJ1リーグで結果を示してほしいところです。
残念ながら、私は明日の試合を、生で観ることができません。
速報を見ながら、気持ちを送るつもりです。
悲観的にならず、前向きな気持ちを送りたいと思います。
中断期間前の試合です。いい結果を期待しています。
11.あとがき
明日の大宮戦、某ブログの管理人さんが現地観戦されるらしいのです。
楽しいレポート、期待しております!
最後に。
このまま、スポナビブログを去ってしまわれるのですかね。もったいないなあ。
違反としては立ちションレベルですし、情状酌量でアカウント復活、とかあってほしいけど、難しいんですかね。(違反は違反ですし…)
残念ですが…
ひとまず、お疲れさまでした。
でも、アメブロでもどこでもいいので、ブログは続けてくださいね!
落ち着いたらブログ名など教えてくださいませ。
だから、さよならなんて云えないよ(微笑)。
最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。