【高校サッカー】残念! 広島皆実高校、年を越せず
今年もまた、この時期がやってきました。
第94回全国高校サッカー選手権大会が、昨日から開催されています。
今日は2015年12月31日、大晦日。
3年連続出場を果たした広島皆実高校が、こちらも3年連続出場の国学院久我山高校(東京A)と、初戦の勝利を争うことになりました。
試合は、前半15分にCKから久我山の内桶が決めたヘディングシュートが決勝点となり、国学院久我山が1-0で勝利し、2回戦に駒を進めたのでした。
地元のライバル、広島観音高校を逆転で下し、本大会に登場した皆実高校でした。
彼らは、サンフレッチェ広島が10年かけて新たに築いた「広島のサッカー」を、高校レベルで継承する、広島を代表する学校となりました。
この試合でも、サンフレッチェを彷彿とさせる3-6-1のシステムを敷いて、久我山の攻撃力に対抗しようと試みていました。
また、組織力の面でも、広島らしさを見せる好チームでした。
監督が「戦術理解力は近年で随一」と評するくらい、チームとしてのまとまりがありました。
しかし、その反面、「個の力は前年までよりも劣る」という評価もまた、監督の考えにはありました。
組織で連動して、ボールを奪取するまでは良いのですが、それを得点に結びつけるところでは、どうしても個の力が必要になります。
この試合では結局、何度か訪れたチャンスをモノにすることはできませんでした。
また、シュートの本数も少な過ぎました。
久我山の球際は激しかったし、そう簡単に得点できる状況ではなかったですが、「ここで決め切る!」というところの技術が、若干足りなかったのかなあ、と思いました。
この試合について、中国新聞には「(東京のチームと西が丘で対戦するので)完全アウェーになる」と書かれていました。
私は、かつて同校が選手権を制した時、初戦で帝京高校と対戦して勝ち上がっていることから、アウェーだとしても関係ないだろう、と思っていました。
皆実高校の選手たちも、そういう意識はあまりなかったのではないかと思います。
ただ、試合開始当初から、少し集中を欠いて、久我山の選手にボールを奪われてしまうことが何度かあったので、初戦の緊張感は、かなり持っていたのではないでしょうか。
応援する郷土勢の敗退は、やはり残念で悔しいですね。
しかし、今日は久我山の力が上回っていたので、この結果も仕方ないですね。
球際の競り合いでも、久我山の方が6-4ぐらいで上回っていました。
彼らもまた、東京Aの代表として、恥じない戦いをしていたと思います。
当然、皆実の選手たちは、観ている側の何倍も悔しいはずです。
でも、彼らは勝負を諦めることなく、最後まで相手に食らいついていました。
「最後までやり切る」という基本の部分を疎かにしなかった、彼らの戦いに、拍手を送りたいと思います。
最後に。
皆実高校DF二井野くんと、国学院久我山FW渋谷くんとの、微笑ましいエピソードが、スポナビの特集ページに載っていました。
詳細はここでは書きませんが、敵味方を超えて、しかも試合直後に、戦った相手にアドバイスを送る姿でした。
技術を高めるためにする交流、非常に素晴らしいことだな、と思いました。
最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。