今さらですが有馬記念寸評2015
第60回を迎えた有馬記念(G1)。
今年も、競馬週報的に、全出走馬の寸評を書いてみたいと思います。
昨年と同様、カウントダウン方式でいきますが、今年は早速、有力馬が登場することになりました。
始める前に、昨年読んで下さった方々に、事前にお知らせを。
今年の馬券は外れました(笑)。
それでは、16着から。
<16着> リアファル
ルメール騎手が太鼓判を押す素質馬。ポテンシャルの高さを評価され、3番人気に支持されました。
しかし私は、何かまだ頼りない気がして、ヒモ評価に留めました。
それでも、勝負所で後退していった時は驚きました。
跛行を発症したそうなので(経過観察中)、このレースはノーカウントですね。
(独り言:少し人気になり過ぎの感があるので、当面、G1では切って妙味有りというタイプかも。)
<15着> オーシャンブルー
3年前の2着馬も、昨年の殿負けに続いて、今年はブービー賞に。
力不足は否めませんでした。
<14着> ダービーフィズ
マンハッタンカフェの甥っ子ですが…
今回は印象に残りませんでした。
<13着> ヒットザターゲット
1枠2番、小牧騎手が乗っているというだけで、非常に不気味な存在になりました。
但し、無印。脚質的に厳しかったですね。
<12着> ラストインパクト
昨年も書いたように、有馬記念で注視している内枠馬。
もちろん今年も探したのですが、「これは!」という典型的なタイプの馬は見つけられませんでした。
そこで、半ば無理くり、この馬をヒモに抑えてみましたが、ダメでした。
着順ほどは負けていないので、ペースに泣いたかも。
<11着> アルバート
4連勝中の上がり馬で、外国人騎手。
狙えないこともなかったが、ステイヤーズSの勝ち馬が同年の有馬で勝ち負けする、というイメージがどうしても湧かず、無印に。
これも着差は少なかったが、大きな見せ場も無かった気がします。
<10着> ルージュバック
馬体がグラマラスで良く見えたので、ヒモの1頭に挙げました。
ただ、現状、混合のG1ではこんなもんかな、と思わざるを得ません。
単なる「天才少女」で終わってほしくないですが。
<9着> ワンアンドオンリー
パドックを観ていて、馬体にグッとくるものが感じられませんでした。
この馬なりの出来ではあったし、レースでもそこそこ頑張ってはいるのですが…
<8着> ゴールドシップ
1番「人気」は当然ですが、4.1倍という最終オッズに、一抹の寂しさを覚えました。
パドックはいつも通りでしたが、昨年のジェンティルドンナ(の出来の良さ)を観ているだけに、今年のゴルシは強く推せないな、と思いました。
なので、評価は△とし、馬券的には、◎との馬連と、本命馬1着&ゴルシ3着固定の3連単を何点か買い足すに留めました。
向こう流しから一気に押し上げていく様は、ゴルシ健在を思わせ、場内を盛り上げたようでした。
ただ、結果的に仕掛けが100m早かったかな、というのと、先頭に並びかけるまでには至らなかったので、直線に向いた時点で、勝ち負けに絡むのは難しくなりましたね。
これで引退なんですね。
何しろ、皐月賞馬ですから、早い時期から息の長い活躍を見せた馬でした。
強くて、それでいて気まぐれで、愛すべき馬だったと思います。
お疲れさまでした。
<7着> アドマイヤデウス
パドックでこの1頭だけ、少し寂しく映ったのですが、レースでは内枠効果か、なかなか良く走っていました。
ただ、通過順位的には仕掛けが遅れていて、着を拾いに行った感も少々。
<6着> トーセンレーヴ
連闘策が嫌われたかもしれませんが、馬は元気いっぱいで、馬体も良かったので、今年はこの馬を単穴に。
1番の上がりで追い込んできたが、レースが終わったあとでした。
道中の位置取りが後ろ過ぎました。
<5着> ラブリーデイ
春のグランプリホース。秋天も制した実力馬が、2枠4番という好枠に収まりました。
パドックも、充実の1年を物語るような、好馬体に見えました。
いい状態でレースに臨めたと思います。
レース自体も、好位置をキープして流れに乗り、勝ち負けに加わっていました。
が、最後のひと伸びを欠いてしまい、掲示板をキープするに留まってしまいました。
スローで前が止まらず、という理由もありますが、2500mが微妙に長かったと見るのが妥当かと思います。
春は適当なレースが少ないので、ドバイや香港で観たいですね。
<4着> マリアライト
直前のエリ女を勝ったとはいえ、この舞台ではさすがに分が悪いかと思っていました。
パドックも普通の出来に見えましたし。
この好走の要因は、道中の位置取り、これに尽きると思います。
外枠でしたが、早い段階で前につけることができたのが良かった。
4角では先頭を窺う脚色も見せましたし、会心のレースではなかったでしょうか。
ヴィクトリアマイルという馬ではないので、今後の路線が気になりますね。
<3着> キタサンブラック
元々、中山得意と言われていた馬が、3000mのG1に勝利し、中山に戻ってきました。
菊花賞では、距離が持たないと思い込んで無印にしてしまいましたが、ここは自信の本命でした。
(因みに、菊の本命が2着馬だったので、勝っていれば的中だったんですよね… タラレバですが。)
しかも、その時に破ったリアファルよりも人気がなかったので、オッズ的にも「しめしめ」ってなモンでした。
ただ、鞍上が北村宏騎手から乗り替わっていたのが、少しだけ不安でした。
ノリ騎手は時々、突拍子もないことをしてくれるので、自分の本命馬に彼が乗ると、いつもハラハラしてしまいます。
まあ、今回は正攻法に乗ってくれたので、その不安は杞憂でしたが。
キタサンブラックらしいレースができたし、3着に粘り込む辺りは、さすがG1馬、といったところでした。
誤算があったとすれば、ハナに立たされてしまったことでしょうか。
2番手辺りで進めてほしかったのですが、先頭に行ったことで、他馬の目標にされてしまいましたね。
ともあれ、期待には十分応えてくれたと評価したいです。春天ももちろん、有望でしょう。
<2着> サウンズオブアース
個人的なトホホ話ですが、私はいつもこの馬を「ソングオブウインド」と混同してしまうんですよ。
9年前の菊花賞馬で、とっくに引退している馬なのに(苦笑)。
そのため、いつも「サウンズオブアースは追い込み馬」だと勘違いしてしまうのです。
そして、この有馬記念でも、やっぱりやってしまいました…
レース後、デムーロ騎手が心底悔しがっていたそうですが、さもありなん。
しかし、最初は逃げ馬を前に見ながら追走し、勝負どころでは動かず、直線に向いてから終いの脚を生かし切る、理想的なレース運びができたのではないでしょうか。
<1着> ゴールドアクター
先程、アルバートのところで「ステイヤーズSの勝ち馬が有馬を勝ち負けするイメージが湧かない」と書きました。
アルバートの馬番は6番。そして、7番がゴールドアクターでした。
彼の前走は、アルゼンチン共和国杯でした。
父スクリーンヒーローは、同レースの直後にJCを勝ちました。
しかし、AK杯と有馬記念とはリンクしない、というイメージが強かったし、アルバートの直後にこの馬の検討をした、という巡り合わせもあって、印が付きませんでした。
パドックでも、強調できる材料が見つかりませんでしたし。
でも、レースぶりは見事のひと言でしたね。
人気馬2頭が引っ張る、その直後でしっかり前をマーク。流れに乗ると、直線では、抜け出したキタサンを捕らえて押し切るという、上手なレース運び。文字通り「金星を演じて」みせました。
いま改めて馬柱を見ると、前3走の通過順がすべて、判で押したように「3-3-3-3」という…
正に、ゴールドアクターがいつも通りのレースで、有馬を制したことを示していました。
寸評は以上です。
今年の有馬は、人気がバラけたせいか、8番人気-5番人気の組み合わせでも、意外と大人しい配当になりましたね。
まあ、当ててこそですがね(笑)。
きっと、「ベガはベガでも」的に馬券を取った方もおられるでしょうね(微笑)。
もちろん、正攻法で予想して当てた方も多数おられるはずです。
的中させた方、おめでとうございました!
私の今年は、ダービーに続き、結局、宝塚記念も外してしまいましたし、菊、有馬と、G1では的中を出せませんでした。
(藤田騎手引退直後の、「四位騎手の奮起に期待」馬券で。)
後藤騎手の死去など(合掌)、悲しい出来事も起こった今年の競馬界でしたが、来年も、競馬は続いていきます。
大いに楽しもうではありませんか、皆さん!
それでは。
最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。