不完全なレビュー ~仙台戦レビュー&今季のまとめ(簡易版)~

0.まえがき

確か、まだ書いたことはないと思うんですが。

ある年の開幕戦、3月の初めでしたが、ホームゲームの行われるビッグアーチに舞う粉雪を、遠く東京から、TVで観たのです。

私がかつて、J-NETに初めてコメントを書いたとき、その光景を思い出して、このハンドルネームを名乗ったのでした。

ハーフタイムに、積もる雪を見ながら、そんなことを思い出していました。

1.久々のリーグ観戦

甲府戦、川崎戦と、サンフレッチェの試合を観戦できなかった私。

その日はそれぞれ、TVで、首位浦和の試合を観て過ごしました。

結果はご存知の通り、でしたが、私は、久しぶりにミシャのサッカーを観て、ミシャのサッカーを自分なりに再認識することができました。

さて、広島にとっての今季J1最終戦は、ホームに仙台を迎えての一戦となりました。

思えば、清水戦以来の生観戦。(ナビスコは除く。)

メモ用紙を用意し、準備万端で観戦に臨んだ、つもりだったのですが…

2.3元中継

当然のことながら、J1の優勝争いは気になります。

そこで、NHK広島の仙台戦中継に加え、地上波102の徳島-G大阪、NHK-BSの浦和-名古屋戦、を同時観戦しようという、「自宅内3元中継」を敢行したのです。

家には、TVチューナー付きのPCが新旧2台あるので、そいつらを総動員しての試みでした。

(因みに、古い方のPCは2000年に購入したヤツです(笑)。キング・カズのごとき頑張りを見せてくれています。)

3.メンバー雑感

事前に、仙台のFW柳沢の引退が報じられていて、仙台サポの皆様も、彼へのメッセージを掲げて、声を上げておられたようです。

そのヤナギは、ハモン・ロペスと共にベンチスタートとなりました。しかし、どこかで投入されることは大いに考えられました。

広島としても、そう易々と、彼に「有終ゴール」を与えるわけにはいきません。が、対処に苦慮することにはなりそうでした。

待ち受ける広島は、寿人が左ふくらはぎ痛のため欠場し、ミカもベンチスタートでしたが、残る面子でベストメンバーを組み、最終戦勝利を目指しました。

色々と苦労した今シーズンでしたが、集大成となる戦いに期待大でした。

4.淡々とした前半

開始早々、浦和が槙野のヘッドで先制したことで、他会場の様子がいちいち気になるようになりました。

そうして、他に気を取られている間に、気が付けば、前半15分が経過していました。

やや広島のペースで進んだ序盤だったと思いますが、仙台の2ラインが綺麗で、広島が攻めあぐねている印象はありました。

そののち、また他会場の様子に関心が移ってしまう私。気が付けば、前半30分が経過していました。

ただ、試合の流れは変わらず、広島がボールを保持するも、仙台も守備を固めて「らしい」戦いを進めていて、両者ともに不満はないよ、という展開が続いていました。

そんな中、解説の木村和司氏いわく、「ボール保持ゲームみたいになっていますよね(要旨)」と。

「そうなんですよね、和司さん、全く同感ですよ~」と、独り言ちてしまいました。

また、森保監督の「攻撃の時のスピードを上げよう(要旨)」という指示がレポートされた時も、同じことを考えました。

まあ、諸々の問題も抱えつつ、それでも、まずはサイドから愚直に攻め続ける広島。

徐々に功を奏しつつあるかな、というところで、前半が終了しました。

5.ハーフタイム

前半の終了間際とかを観ていて、広島の方に、もう前半はこれでいいかな、的な感じを受けたんですよ。

物足りない向きもあろうが、現状はこれも「らしさ」だという他ないな、と、その時は思ったのです。

ただ、書きながら改めて考えると、この辺は、やはり、今季の課題とするべきことなのかもしれません。

確かに、無理をする必要のない時間帯は存在するのですが、前半にまったりし過ぎる点は、もう少し改善して欲しいところです。

画面の中では、雪が降り続き、ピッチは白一色になっていきました。

6.雪に惑わされた

後半に入り、前半よりは広島寄りのペースに傾いてきたとは思ったのです。

また、和司さんも、少し動きが出てきたと指摘していましたが、単なるパス回しゲームからは脱却しつつありました。

そんな中、積もった雪の影響を感じさせない、広島のパス回しに、かなり感心してしまったのです。

雪によってスピードを殺されないように、強く蹴ることを意識してやっているな、と、画面を見ながら、そう思ったんです。

後から聞いたら、ピッチは、雪の割にはボールが走る状態だった、というオチなのですが(笑)。

ただ、パスの強度を意識してプレーしている、という点については、見間違えてはいないと思っています。

7.レビュー失格

後半も15分を経過した辺りで、G大阪が徳島の攻勢に遭っていることに気が付きました。

私は、ガンバとレッズの比較なら、ガンバを応援する立場になるので、ガンバが押されているとあっては、もう気が気でない。

仙台がヤナギ投入の準備をしている、というのは片目で観ていましたが、神経は別の画面の方にありました。

広島の先制点、高萩のゴールシーンには何とか間に合いました。が、その前、仙台DFのミスのシーンは、しっかり見逃してしまいました…

そういう前段階をきっちりフォローするのが、レビューの役割のはずなのに。

そして、2点目も見逃してしまったのです。

それは正に、浦和の波状攻撃が実らず、2点目のチャンスを外した場面を見ている最中の出来事でした。

この日のNHKは、なぜかゴールのリプレイをしてくれなかったので、試合終了まで、ゴールの一部始終を確認することができなかったのです。

その後、ミカの投入で「オープンな展開になったから、ミカの走力が生きそうだ」と思ったり、ミカのクロスに直樹がドンピシャで合わせたり、そういうメモが残っているのですが、2点リードのまま推移したこともあり、もはや心は優勝争いの方へと向いてしまったのでした。

やがて、幸いにも、大きなピンチはないまま、2-0でゲームセット。

広島は最終戦を制し、寒風の中を詰めかけた観客に、完封試合をプレゼントしたのでした。

(間がスカスカで、もはやこれがレビューだとは言い切れない状態になってしまいましたね…

もう3元中継でレビューという無茶なことはしないと、心に決めました。)

8.今季のJ1での成績について

全34節、雪で順延になった試合はありますが、広島に関してはつつがなく、終了いたしました。

今季は、13勝10敗11引き分けということで、勝ち点は50となり、一応、恰好はつけたのではないかな、というのが、私の印象です。

ちなみに、3年前、ミシャの最終年度の勝ち点が、やはり50だったんですね。順位は7位でしたが。

もちろん、2連覇の後ですから、8位という成績に満足している人は少ないと思います。

ただ、前にも書きましたが、今期は特に、各チームの広島対策に苦しみ、中2日で豪州という過酷な日程に苦しみ、怪我人に苦しんだ中、最後まで戦う姿勢を見せてくれたことは、十分誇れることだと思います。

しかも、真夏の勝てない時期には、残留争いに巻き込まれかねないほど、悪いチーム状態でした。

そのことは、留意しておくべきことだと思います。

9.来季に向けて

そうは言っても、課題が散見しているのも事実。

優勝が至上命令だ、などと過剰な期待をするつもりは毛頭ありませんが、出来ることなら、優勝戦線に常に名を連ねてもらいたい、とは思います。

そのために、言うべきことがあればきちんと物を言う。

広島ファンの一人として、その心構えは持っていたいと思います。

10.リスペクトの精神がここにあった

最後に、試合後のワンシーンについて、是非とも語っておきたいのです。

既報の通りですが、ヤナギが、仙台のサポーターに挨拶した直後、寿人を始めとするサンフレッチェの選手たちが彼の元に集まり、13回の胴上げをしたのです。(回数は、無論、ヤナギの背番号を意識してのことです。)

映像で見たのはずっと後ですが、そのニュース記事を読んだとき、つくづく、広島ファンで良かったなあ、と感じました。

これがサンフレッチェの、殊に寿人の、相手をリスペクトする精神の表れなのです。

戦いの前、戦いの最中、彼らは敵として相見えますが、試合が終われば、同じサッカーを愛する仲間同士。

そのことをよく知っているからこそ、寿人は、相手を労わる気持ちや、感謝する気持ちを、事あるごとに口にするのでしょう。

そして、彼のその考え方は、いつしかサンフレッチェの流儀とさえ言えるものとなりました。

我々、ファンやサポーターも、広島の応援を続ける限り、リスペクトの精神を大事にしていかなければならない。私はそう思っています。

(その心構えを示すために、私はこのブログタイトルにしたつもりなのです。)

11.あとがき

今回の記事は、途中で変なことになってしまいました。面目次第もございません。

これに懲りずに、またお読み頂ければ幸いです。

さて、サンフレッチェは、昨年より約1ヵ月早く、オフを迎えることになりました。

来年の開幕までに、色々なことが起きるでしょうが、私はその都度、ファンとしてやるべきことをやろうと思います。

また、J1が終わっても、天皇杯があれば、アジアカップもあります。当然、サッカー以外にもスポーツはあります。

書きたいことができたら、また記事にしていきたいと思っております。

今年もまだまだ、よろしくお願いします。

最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。