味付け対決 ~浦和戦プレビュー~

結果的に、2週続けて「首位」チームとの対戦となった、今日の浦和戦。

早速ですが、プレビューしてみましょう。

1.劣勢は否めず

今期の浦和は、西川の加入により守備意識が向上し、失点数がリーグ最少タイ(第19節終了時)。

昨年までの不安定さが、これまでのところは影を潜めています。

最近の3試合は勝利がなく、守備への不安を表し始めた人もいるようですが、たまたま得点力のあるチームとの対戦が続いただけ(※)、という見方もできますし、何しろ、前線からのプレスが半端ない。

前回も書きましたが、素晴らしいサッカーを展開していて、強いと思います。

(※)対戦相手の鹿島、神戸、川崎は、現在、得点数リーグベスト3(第19節終了時)。

そういう相手と、アウェーで対戦しなくてはならない広島は、他にも、対戦成績の悪さや、前節との試合間隔の差、といった不利な要素があり、チーム状態と相まって、勝ち点3を得るのはなかなか難そうです。

2.浦和の出方がポイントに

この試合、一番のキーポイントは、「浦和がどのような戦い方をするのか」にあると考えます。

端的に言えばつまり、「前からくるか、後ろで構えるか」。

今季、浦和の試合を実はあまり観ていませんので、個人的なイメージなのですが、「まずは攻撃的に戦って得点を奪い、リードしてからは慎重に試合を運ぶ」というプランで戦っているように思います。

ただ、こと広島戦に限っては、自らの特徴を出すというよりも、相手の長所を消しにかかる戦術を選ぶ傾向が見られます。

第3節の試合を振り返ると、浦和は敢えて攻勢に出ず、広島の前線をしっかり捕捉して自由にやらせない、という戦術を用い、要所で的確に得点して、勝利をもぎ取っていました。

浦和にどちらで来られても、対応は大変なのですが、私は、前回の対戦のようにリトリートしてくれた方が、戦いやすいと考えています。

理由は、その方が広島のポゼッションが上がり、余裕を持って試合を運べるからです。

前プレで来られて、考える時間を削られる方が、断然、嫌ですね。

今日の試合を、ミシャは、どう考えて臨むんでしょうかねえ。

3.「違い」を生かそう

今日の試合、浦和の那須が、累積警告数による出場停止により不在です。

メンバーが変わること自体は、さほど大きな影響を持たないと思います。

が、那須の場合は、セットプレイでの得点要員として、非常に重要な位置にいる選手ですので、広島にとっては大きな話になってきます。

広島守備陣にとっていい話は他にもあります。

苦手としている「アタッキング・エリアでドリブル勝負できるタイプ」である選手=原口が、浦和を離れたことです。

もちろん、梅崎や関根など、後を襲う選手も侮れません。

ただ、原口を凌駕するほどの鋭さはまだ無いように思われますので、比較で言えば、やはり広島にはプラスの要素でしょう。

最後に、広島のメンバーについて触れますが。

前節(第19節)の出場メンバーのうち、前回の浦和戦(第3節)に出場しなかった選手が7名もおります。

増田、森崎浩、清水、宮原、柏、柴崎、皆川

このうち、後半の4名は「今年」加入した選手たちです。

浦和が彼らの特徴をスカウティングしていないはずはありませんが、ミシャや、元広島の選手たちが持っていた、「一緒に戦い、手の内を知り尽くしている」というアドバンテージは使えません。

広島の戦い方は、おそらく、いつもと同じスタイルになると思います。

少しは特別な対策を見せてもいいような気はしますが、それもまあ「らしさ」。

要は、ベースのスタイルにどう味付けをしていくか、です。

対浦和戦に関しては新戦力である「広島の○○」たちが、新しい装飾を加えてくれることは、大いに期待できます。

彼らの活躍度合もまた、今日の見所でありましょう。

4.ジンクスなんか吹き飛ばせ!

今日の試合、スカパーのみで生中継されるようです…

ニコ生のラインナップにもありませんし、残念ですが、スポナビ速報に頼ることになりそうです。

なお、「自分が観たら勝つ!」とか「自分が観たら負ける…」とか言う人がいますが、そんな神通力はありません。多分。

勝利を目指して戦う、監督・スタッフと選手たち。信じて応援しましょう!