寿人の挑戦は続いていく

予想よりも早く、事態が動きました。

2016年11月21日、月曜日。

佐藤寿人選手が名古屋に完全移籍する」ことが、名古屋と広島の双方から、正式に発表されました。

その前日、20日には、大本営こと中国新聞に、「寿人が名古屋へ移籍する意思を両クラブに伝えた」という記事が載りました。

前回、移籍情報の記事をアップした時には、既にもう、その記事が載った朝刊が購読者の元に届いていたのですね…

これで事実上、移籍が確定した状況になっていましたが、21日のクラブからの発表により、私の中でも、動かぬ事実となったのです。

移籍が決まったとなれば、私も、寿人へのエールを惜しむものではありませんが、25日に寿人が記者会見を行う、という報を聞いたので、そのコメントを読んでからにしようと決めました。

会見の模様は、広島のスポーツメディアである「ひろスポ」にいち早く記事が載ったので、仕事からの帰りに一読しました。

広島への想いと、選手としての想いとが、寿人の中で葛藤していたことがよく理解できました。

その会見の模様がユーチューブにアップされているのですが、現時点で、私はまだ観ていません。

実は、21日に移籍発表の記事がスポナビ等に載った時も、移籍記事2本と、織田社長のコメントの記事1本、それだけしか読むことができませんでした。

サンフレッチェ広島全体のファンであり、寿人だけに特別な思い入れを持っている訳ではない私でも、「寿人移籍決定」を伝え聞くのは覚悟が必要でしたし、ダメージも受けたのです。

さて、当初の構想では、ここから、今回の移籍に際して私が思ったこと、考えたことを、いろいろと書き綴っていくつもりでした。

その中には、敢えて厳しく指摘しなければならない、と思った項目もありました。

ですが、それはやめることにしました。

今日ようやく、寿人の移籍決定の記事を書こうと「新規記事投稿」の画面を開いた時、そんな諸々の能書きは必要ないな、と思ったからです。

ひとつだけ、「出場機会を求めて移籍するということは、広島でのポジション争いを放棄することを意味するのではないか?敗北を認めたことになるんじゃないのか?」と思い、私は少し不満だったのですが、そのことは、寿人が会見ですべて語ってくれました。

サンフレッチェの今の状況を、彼なりに分析した上で判断したことが、よく分かったので、私にはもう言うことはありません。

フロント、監督、そして寿人自身も、想いを残しながら、それでも、寿人は新たな挑戦を選び、フロントは見送ることを選びました。

決まったからには、多くの寿人ファンやサンフレッチェファンがそうであるように、私も、寿人の挑戦を前向きに捉え、陰ながら応援します。

自らのゴールをすべて覚えているという記憶力、場面ごとに最適なプレーをその記憶の中から取り出して実現する再現性、練習でも決して手を抜かず、チームメイトに常に要求し、チーム力を高めるためには妥協しない牽引力、そして、飽くなき向上心。

得点力や決定力だけではない寿人の非凡な能力は、必ず、名古屋の選手たちに良い影響を与えるはずです。

そして、名古屋のファンサポを括目させるに違いありません。

寿人が、その実力通り、名古屋でスタメンを勝ち取り、チームに貢献することを、遠く広島の地から見ていようと思います。

そして、いずれJ1で敵として相見えることを、楽しみにしたいと思います。

但し、その時は、得点は許しませんけどね(微笑)。

最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。